2011年08月11日
ごみ視察研修報告1日目
三豊市のごみ処理問題も大詰めを迎えている現在、
「時期ごみ処理施設の整備に関する視察研修」
に行ってきました。
これ、市長より全議員を対象に視察研修への参加依頼があって
所用のある議員を除いて26人中21人の議員と副市長、執行部
バイオマスタウン推進室3名の総勢25名で行ってきました。
視察研修日
平成23年8月9日(火)~8月10日(水) 1泊2日
視察先
愛知県田原市 田原リサイクルセンター 炭生館
愛知県豊明市 豊明沓掛堆肥センター
どちらも人口規模が三豊市と似た市であり、今回は人口同規模の市が
どのように一般廃棄物処理をしているか?を参考にするべくの視察研修
でした。
また昨年ごみ処理問題調査特別委員会において
・固形燃料方式(滋賀県、石川県)
・ガス化方式(新潟県)
を視察(2010年10月8、9、13日のブログ報告参照)し、本年度は
炭化方式と堆肥化方式の視察となったようです。
火曜日朝6時半、三豊市役所出発。
山陽道~名神、新名神高速・・・愛知は結構遠いかも
。

●田原リサイクルセンター炭生館
愛知県田原市(たはら)市
人口は66,200人弱、面積は188.81㎢。
愛知県田原市(たはらし)は、愛知県南端、渥美半島にある市。
市町村合併により、渥美半島の付け根部分を除くほとんどを占めて
います。
どちらかと言えば静岡県寄り?で、気候は黒潮の影響により温暖。
トヨタ自動車田原工場やアイシンAW、東京製鐵の工場などもあって、
工業出荷額が1兆~2兆円!もあるそうです。
また渥美町の編入により農業産出額も724億円!と日本一の市だそう。
(税収入は三豊市24%に対し・・・田原市40%超もあるそう
!)
旧田原町、赤羽町、渥美町では個々にごみ処理を行ってきましたが、
隣接の豊橋市との広域化が困難となり、3町としては処理方式について
環境負荷の軽減と循環型社会への適応に配慮した可燃ごみをPFI法に
基づいて整備することにしました。
ここではごみから炭をつくるべく県下初のPFI事業(BOT方式)として
田原リサイクルセンター「炭生館」が平成17年~稼働しています。

PFIとは、地方自治体が公共サービスを住民に提供するための方法の
ひとつです。
地方自治体等は民間が出資・設立した「特別目的会社(SPC)」とパートナー
シップを構築して、民間が公共サービスの一部を地方自治体に代わって提供
します。
「特別目的会社」は民間の資金、経営ノウハウ及び技術力を活用し、事業資金
の調達から始まり、公共施設等の建設、維持管理、運営等の業務を実施します。
またBOT方式とは「特別目的会社」が自ら資金調達を行い、施設を建設・所有し、
事業運営を行い、事業終了後にその施設を地方自治体に移管する方式です。
この施設はグリーンサイトジャパン株式会社が事業者(SPC)であり、
・日本ガイシ株式会社
・大成建設株式会社
・三菱UFJリース株式会社
・株式会社テクノ中部
・中部鋼鈑株式会社
が構成員であり、15年間100億円の委託契約となっていました!
(もちろん建設費等も全て含まれています)
また「流動床式炭化炉」によりごみを安全に粉体の炭化物(すみ)に
していました。
粒体の炭化物(すみ)は鉄鋼の製品化に影響を及ぼす塩素分を除去
された後に乾燥・造粒して出荷されます。
しくみは簡単で炭化炉の中にごみを150㎜に破砕したものを供給します。
炭化炉の中は約550℃で、中にある流動砂と少量の空気で、ごみが乾燥・
熱分解される事で、炭化物(すみ)と熱分解ガスが生成されます。
(ごみは550℃で熱せられた流動砂で、焦げるイメージか?)
炭化物は流動砂の浮遊運動による接触で、粉体の状態にまで細かくなり
粉体の炭化物と熱分解ガスは炭化炉上部より回収器へ送られます。
回収器で遠心力により粉体の炭化物と熱分解ガスは分離されて、炭化物
が回収されるしくみでした。
また熱分解ガスは熱交換器を通して余熱を施設内で有効利用していました。
・白煙防止用熱源としての利用
・炭化空気加温用熱源としての利用
・場内暖房・給湯への利用
・炭化物乾燥用熱源としての利用
金属類は熱分解・破砕されないため炭化炉の底部より流動砂とともに
排出されます。金属類(鉄・アルミ)ももちろんリサイクルされます。
「流動床式炭化システム」の特徴は
●炭化物の成分と形状の調整が可能→幅広い利用先への供給が可能
●炉内で金属等の不燃物と炭化物を分離→純度の高い良質な炭化物の製造が可能
●炭化炉内に駆動部がなく、維持管理が容易→安定した運転を確保
●設備の起動・停止が安全かつ容易→きめ細かな設備のメンテナンスが可能
●未酸化で高品質な鉄・アルミの回収が可能→金属リサイクルにて埋立量の削減が可能
●きわめて少ない燃料使用量の実現→CO2 発生量を削減し、地球環境温暖化防止へ貢献
処理能力は60トン/日(30トン/日×2系統)で一般廃棄物は16,000トン/年の処理を
しているようでした。
国のバイオマス関連日本一の賞や愛知県の環境関係で金賞もいただいた
システムらしいのですが・・・。



感想
●炭化物を中部鋼鈑株式会社(受入先)へすぐ持っていける環境がある。
炭化物(粉)はコークス代替品として金属を溶かす燃料に。
炭化物(粒)は保温材代替品として熱が逃げないように鋳造工程で
表面を覆う保温材として再利用できる。
使っていただける環境があるのは大きい。
●PFIの構成会社も地元愛知県名古屋市の大企業があるから?
(トヨタのテストコースも隣りでした。)
テストコース側は施設に窓もなく、通路もこんな感じで配慮が!

●結局は、最終飛灰は処分場で埋立している。
等が気になったわたし。
すばらしい施設でしたが、官民の協働により運営されている理由として
ここの土地柄があるんだと思いました。
また15年間100億円は!・・・すごいと思いますが、三豊市では無理です。
ただ炭化物というごみから炭をつくる施設は参考になりましたし、
PFIのすばらしい部分も、施設を見て参考になりました。
写真は・・・設備関係は民間企業ですからNG!でした。
ただ風力発電設備が多くありました。
「炭生館」の敷地内にもあって・・・1風車4億円やそうです
!
こちらもグリーンサイトジャパン株式会社と田原市が出資して
第3セクターを設立し運営されとるそう・・・。
敷地内のは故障中だとか
・・・。



1日目は豊橋市内のホテルで宿泊。皆さんバス移動はお疲れのよう・・・。
「時期ごみ処理施設の整備に関する視察研修」
に行ってきました。
これ、市長より全議員を対象に視察研修への参加依頼があって
所用のある議員を除いて26人中21人の議員と副市長、執行部
バイオマスタウン推進室3名の総勢25名で行ってきました。
視察研修日
平成23年8月9日(火)~8月10日(水) 1泊2日
視察先
愛知県田原市 田原リサイクルセンター 炭生館
愛知県豊明市 豊明沓掛堆肥センター
どちらも人口規模が三豊市と似た市であり、今回は人口同規模の市が
どのように一般廃棄物処理をしているか?を参考にするべくの視察研修
でした。
また昨年ごみ処理問題調査特別委員会において
・固形燃料方式(滋賀県、石川県)
・ガス化方式(新潟県)
を視察(2010年10月8、9、13日のブログ報告参照)し、本年度は
炭化方式と堆肥化方式の視察となったようです。
火曜日朝6時半、三豊市役所出発。
山陽道~名神、新名神高速・・・愛知は結構遠いかも

●田原リサイクルセンター炭生館
愛知県田原市(たはら)市
人口は66,200人弱、面積は188.81㎢。
愛知県田原市(たはらし)は、愛知県南端、渥美半島にある市。
市町村合併により、渥美半島の付け根部分を除くほとんどを占めて
います。
どちらかと言えば静岡県寄り?で、気候は黒潮の影響により温暖。
トヨタ自動車田原工場やアイシンAW、東京製鐵の工場などもあって、
工業出荷額が1兆~2兆円!もあるそうです。
また渥美町の編入により農業産出額も724億円!と日本一の市だそう。
(税収入は三豊市24%に対し・・・田原市40%超もあるそう

旧田原町、赤羽町、渥美町では個々にごみ処理を行ってきましたが、
隣接の豊橋市との広域化が困難となり、3町としては処理方式について
環境負荷の軽減と循環型社会への適応に配慮した可燃ごみをPFI法に
基づいて整備することにしました。
ここではごみから炭をつくるべく県下初のPFI事業(BOT方式)として
田原リサイクルセンター「炭生館」が平成17年~稼働しています。
PFIとは、地方自治体が公共サービスを住民に提供するための方法の
ひとつです。
地方自治体等は民間が出資・設立した「特別目的会社(SPC)」とパートナー
シップを構築して、民間が公共サービスの一部を地方自治体に代わって提供
します。
「特別目的会社」は民間の資金、経営ノウハウ及び技術力を活用し、事業資金
の調達から始まり、公共施設等の建設、維持管理、運営等の業務を実施します。
またBOT方式とは「特別目的会社」が自ら資金調達を行い、施設を建設・所有し、
事業運営を行い、事業終了後にその施設を地方自治体に移管する方式です。
この施設はグリーンサイトジャパン株式会社が事業者(SPC)であり、
・日本ガイシ株式会社
・大成建設株式会社
・三菱UFJリース株式会社
・株式会社テクノ中部
・中部鋼鈑株式会社
が構成員であり、15年間100億円の委託契約となっていました!
(もちろん建設費等も全て含まれています)
また「流動床式炭化炉」によりごみを安全に粉体の炭化物(すみ)に
していました。
粒体の炭化物(すみ)は鉄鋼の製品化に影響を及ぼす塩素分を除去
された後に乾燥・造粒して出荷されます。
しくみは簡単で炭化炉の中にごみを150㎜に破砕したものを供給します。
炭化炉の中は約550℃で、中にある流動砂と少量の空気で、ごみが乾燥・
熱分解される事で、炭化物(すみ)と熱分解ガスが生成されます。
(ごみは550℃で熱せられた流動砂で、焦げるイメージか?)
炭化物は流動砂の浮遊運動による接触で、粉体の状態にまで細かくなり
粉体の炭化物と熱分解ガスは炭化炉上部より回収器へ送られます。
回収器で遠心力により粉体の炭化物と熱分解ガスは分離されて、炭化物
が回収されるしくみでした。
また熱分解ガスは熱交換器を通して余熱を施設内で有効利用していました。
・白煙防止用熱源としての利用
・炭化空気加温用熱源としての利用
・場内暖房・給湯への利用
・炭化物乾燥用熱源としての利用
金属類は熱分解・破砕されないため炭化炉の底部より流動砂とともに
排出されます。金属類(鉄・アルミ)ももちろんリサイクルされます。
「流動床式炭化システム」の特徴は
●炭化物の成分と形状の調整が可能→幅広い利用先への供給が可能
●炉内で金属等の不燃物と炭化物を分離→純度の高い良質な炭化物の製造が可能
●炭化炉内に駆動部がなく、維持管理が容易→安定した運転を確保
●設備の起動・停止が安全かつ容易→きめ細かな設備のメンテナンスが可能
●未酸化で高品質な鉄・アルミの回収が可能→金属リサイクルにて埋立量の削減が可能
●きわめて少ない燃料使用量の実現→CO2 発生量を削減し、地球環境温暖化防止へ貢献
処理能力は60トン/日(30トン/日×2系統)で一般廃棄物は16,000トン/年の処理を
しているようでした。
国のバイオマス関連日本一の賞や愛知県の環境関係で金賞もいただいた
システムらしいのですが・・・。
感想
●炭化物を中部鋼鈑株式会社(受入先)へすぐ持っていける環境がある。
炭化物(粉)はコークス代替品として金属を溶かす燃料に。
炭化物(粒)は保温材代替品として熱が逃げないように鋳造工程で
表面を覆う保温材として再利用できる。
使っていただける環境があるのは大きい。
●PFIの構成会社も地元愛知県名古屋市の大企業があるから?
(トヨタのテストコースも隣りでした。)
テストコース側は施設に窓もなく、通路もこんな感じで配慮が!
●結局は、最終飛灰は処分場で埋立している。
等が気になったわたし。
すばらしい施設でしたが、官民の協働により運営されている理由として
ここの土地柄があるんだと思いました。
また15年間100億円は!・・・すごいと思いますが、三豊市では無理です。
ただ炭化物というごみから炭をつくる施設は参考になりましたし、
PFIのすばらしい部分も、施設を見て参考になりました。
写真は・・・設備関係は民間企業ですからNG!でした。
ただ風力発電設備が多くありました。
「炭生館」の敷地内にもあって・・・1風車4億円やそうです

こちらもグリーンサイトジャパン株式会社と田原市が出資して
第3セクターを設立し運営されとるそう・・・。
敷地内のは故障中だとか

1日目は豊橋市内のホテルで宿泊。皆さんバス移動はお疲れのよう・・・。