2012年12月27日
H24/12一般質問その1
12月定例議会の報告は、わたしの一般質問~
〔12番(浜口恭行君)登壇〕
○12番(浜口恭行君)
12番、浜口恭行です。通告によりまして、一般質問をさせていただきます。
きょう、ちょっとペースが速いようですので、ゆっくりやりたいと思います。
最初に、総合型地域スポーツクラブについて質問いたします。
三豊市型の総合型地域スポーツクラブにはどのように取り組むのか。
平成24年度第1回定例会では、込山議員の代表質問の際の市長から、平成20年
3月に策定をした三豊市健康増進計画のモットーであります、自らの健康は自らが
守るというのを計画的に進めていくため、総合型地域スポーツクラブの導入について
も検討してまいりたいと思っています。
これはもう長年の懸案なんですが、なかなか結論が出せないということがありますので、
これももう年限を区切って試みたいと思っておりますという答弁がありました。
平成24年度第3回の私の一般質問でも、市長の口から総合型地域スポーツクラブの
お話しがありましたし、今回、質問させていただきます。
総合型地域スポーツクラブ(以下、総合型クラブ)とは、日本における生涯スポーツ社会の
実現を掲げて、1995年より文部科学省が実施するスポーツ振興施策の一つで、幅広い
世代の人々が、各自の興味関心、競技レベルに合わせて、さまざまなスポーツに触れる
機会を提供する地域密着型のスポーツクラブを指します。
文科省のスポーツ振興基本計画では、全国各市町村に少なくとも一つの総合型クラブを
置くとしていますが、平成20年度に同省が行った調査によると、2008年7月現在で、全
国1,046の市区町村において、総合型クラブが既に創設ないし創設準備段階にあり、直近
では平成24年現在で3,000超のクラブ数が創設され、350余りが創設準備中だそうです。
また、文科省のホームページによれば、総合型とは、三つの多様性を包含していることを
指しています。
一つは種目の多様性、一つは世代や年齢の多様性、そして、もう一つは技術レベルの
多様性です。
総合型クラブは、こうした多様性を持ち、日常的に活動の拠点となる施設を中心に、会員
である地域住民個々人のニーズに応じた活動が、質の高い指導者のもとに行えるスポー
ツクラブですが、改めて、その特徴を挙げると、
1、単一のスポーツ種目だけでなく複数の種目が用意されている
2、障害者を含み、子どもからお年寄りまで、また、初心者からトップレベルの競技者まで、
そして、楽しみ志向の人から競技志向の人まで、地域住民の皆さんの誰もが集い、
それぞれが年齢、興味関心、体力、技術・技能レベルなどに応じて活動できる
3、活動拠点となるスポーツ施設を持ち、定期的、継続的なスポーツ活動を行うことができる
4、質の高い指導者がいて、個々のスポーツニーズに応じた指導が行われる
5、スポーツ活動だけでなく、できれば文化的活動も準備されているとあり、総合型クラブ
の主役は地域の住民であり、すなわち、地域の皆さんが各地域でそれぞれはぐくみ、
発展させていくのが総合型クラブということであります。
ここで指す地域とは、一般的に拠点となる施設を中心として、会員が自転車などで、無理
なく、日常的に集うことのできる範囲となっているようですが、中学校単位を推奨している
部分もあり、参考となっています。
総合型クラブとは、このような地域における総合型のスポーツクラブです。
誰もが行いたいスポーツを自由に選択できるとともに、各種のイベントなど、いろいろな形
で楽しむことのできる身近な場であり、言いかえれば、内輪で楽しむ私益ではなく、地域
住民に開かれた公益を目指した経営意識を有する非営利的な組織であります。
ここで、三豊市型の総合型クラブを考えるに、当局が指導で行うのか、当局がサポート
していくのかなど、どこまでの介入と計画、方向性があるのか知りたいところです。
事実、総合型クラブをつくりたい市民有志があるようですから、2年間で結果を出される
田園都市推進課では、現在までどのような検討がなされているのかをお聞きいたします
ので、よろしくお願いします。
○議長(為広員史君) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。
市長 横山忠始君。
〔市長(横山忠始君)登壇〕
○市長(横山忠始君)
浜口議員の御質問にお答えを申し上げます。
三豊市では、田園都市みとよの創造を旗印に掲げまして、その基本コンセプトを、豊かな
自然環境に恵まれ、自然と共生し、地域の持つ資源やエネルギーを有効に利用して、人
々が健康で明るく、助け合い、共存することとして、広域的で、開かれた、みずみずしい
地域主義を目指し、現在、各課において多様な業務に取り組んでおるところです。
その取り組んでおる重点施策の一つが、スポーツや文化の振興での健康づくりです。
その目指すところは、高齢化社会を楽しく生きる先手の福祉の強化であります。
先手の福祉の概念である、病気や介護の前に、まず病気にならない、寝たきりにならない
ことを重視して、誰もが幸せになるための、各種、楽しい予防活動を推進し、そのことが結
果として、小さな子どもから高齢者までが参加できる新しいコミュニティ形成にもつながる
ということです。
浜口議員御指摘のように、総合型地域スポーツクラブという名称は、文部科学省が提案
するネーミングですが、その名称には少し首をかしげています。
文部科学省自体も、このネーミングにはこだわっていないと聞いております。
まだ、三豊市としては名称は決めておりませんが、三豊市総合型文化スポーツクラブの
ような方向性で、地域にはこだわりませんので、地域という言葉は必要ないのでは?と
思っております。
現在、具体的に検討している計画の基本的な考え方は、先手の福祉の強化手段として、
子どもから高齢者まで、年齢や性別や上手下手を問わず、気軽に誰でもが参加でき、
市民の誰もが楽しく健康ののために、日常的に利用される姿です。
そして、それら市民皆の税金負担で行われるのではなく、実際に参加される利用者が
利用料を支払い、実施されるのが真に公平な観点からの運営スタイルであると考えて
おります。
自らの健康は自らの活動により楽しくはぐくむといった、先手の福祉実践への転換を推進し、
利用者を限定型から開放型へ転換するという観点で取り組む、人、知恵、仕組みなどを生
かした、超少子高齢化時代のまちづくりでもあります。
言いかえれば、三豊市が新たに施設を建設し、仮称でありますが、総合型文化スポーツク
ラブを構築するのではなく、この基本的な考え方を実践できる団体の募集や育成を行い、
この理念を広く市民が認識していただけるような仕組みづくりに取り組んでまいりたいと
考えております。
今後の具体的な取り組みとしては、公共施設の有効的な利用方法を検討する場合に
おいて、指定管理者制度などを利用した、実践可能な団体が、その運営を担い、人々が
楽しく健康で、生き生きと生活する場づくりを目指していきます。
そのことが、市民皆健康で幸せになることであり、さらに結果として、子どもから高齢者
までが同じ空間で集う新しいコミュニティができることが、この方向性の願いでもあります。
よって、このコミュニティは、血縁でもなく、地縁でもなく、職業縁でもない。
文化であれ、スポーツであれ、自分の好きなことを、上手下手関係なく、一緒に楽しく
やれる「好縁」のコミュニティだと思います。好む縁ですね。
ですから、まちづくり推進隊とは違って、地域ということにはとらわれない発想にあります。
市外の方も大歓迎の開かれた、そして、好縁で結ばれるコミュニティということになります。
このコミュニティは、年齢は子どもから高齢者まで、縦軸につながりますが、地域の限定は
なく、むしろ開放型です。
いろんなところから参加できますので、かつて浜口議員の御質問に対して斜め軸という表現
を使わせていただいたことがあります。
まずはできるところから、できることから取り組むスタンスで進めてまいります。
開放的で、利用者負担型で、自分が楽しみたいことを自由に選択して楽しむ場と考えて
おります。
以上、お答えを申し上げます
。
○議長(為広員史君) 理事者の答弁は終わりました。再質問はありませんか。
12番 浜口恭行君。
○12番(浜口恭行君)
ありがとうございました。
総合型文化スポーツクラブというのは、非常にいい言葉だと思いますが、総合型クラブの
育成には、次のような基本認識のもとに取り組むことが必要になると考えられています。
自主的な運営、自主財源を主とする運営、クラブとしての理念の共有が考えられるそう
ですが、全国にある総合型クラブを調査すれば、大きな組織規模と小さな組織規模に
大別されて、格差が広がっているということでした。
三豊市内にも、小規模な総合型クラブが2カ所存在するようですが、目立った活動となって
いるのかは疑問であります。
私自身、市内に総合型クラブが存在していること自体知りませんでした。
高知女子大教授の清原先生による、高知県内の総合型クラブの現状レポートというのを見る
ことがあったんですが、この規模の格差についての記述があって、行政指導で設立された総
合型クラブは、設立後も行政に依存する傾向が強く、総合型クラブの理念である住民主体の
クラブ運営に移行できていないという例があるということです。
また、生涯スポーツの普及とまちづくりを目的に掲げる総合型クラブの多くが、事業がスポーツ
教室やサークル活動が中心であり、まちづくりの事業に力を入れて活動し、今、市長さんが
言われたような、成果を挙げている総合型クラブは、今からまだまだ少ないとは思いますが、
御答弁にもありましたように、開放型といいますか、今後は、このまちづくりとか文化等の活
性化が鍵を握るということでした。
また、NPO法人になっている総合型クラブは経営が安定しており、運営体制が構築されて、
財政的にも安定したクラブ運営ができているということです。
結局は、受益者負担といいますか、最後は自主財源ともいうべき資金面が問題になるんで
ないかと私は思っています。
公平な観点からという話がありましたが、会費と事業収入、補助金で運営している総合型
クラブが多く、行政方の事業委託費や協賛金を得ている総合型クラブは安定していますが、
会費と事業収入のみで運営している総合型クラブは経営が安定していないという側面も
あって、どこまで当局が介入していくのか、難しいところだと思います。
しかし、最新型の総合クラブを調査するに、結局は税負担での行政の介入も必要で、広く
PR活動の充実や、クラブ間のネットワークの構築を実現していく必要があるということです。
このあたり、最後は自主的な運営を目指してはいるが、資金面やPR活動等、特に受益者
負担では、なかなか成功事例のないクラブが自主自立的な運営ができるまでの間は、
率先して当局であります市がサポートするべきであると思いますが、どうでしょうか。
再質問をいたします。
○議長(為広員史君) ただいまの再質問に対し、理事者の答弁を求めます。
市長 横山忠始君。
○市長(横山忠始君)
これも核心を突かれているポイントだと思います。
私どもの田園都市推進課が調査した上においては、全国で成功例は一つではないかと。
あるいは、多くて二つ、三つではないかというふうに考えております。
これは、やはり浜口議員が御指摘になりましたように、財源を、いわゆる税金に依存すると
いう形のために、なかなか立ち上がれないというところであろうかと思います。
ですから、我々としては、あくまで、今、持っておる遊休施設、また今後、学校統合とか幼保
の問題とかで空いていく遊休施設で、有効できるものをそのままお貸しする。
つまり、建物は丸貸ししますと。
だから、利用者は建設する必要はないわけですね。
その施設は丸々使えると。
しかしながら、ランニングコストに関しては、やはりその利用者負担でやっていくという、この
スタンスは、この総合型スポーツクラブの原点としては必要だと思います。
よって、税負担とか、そういうのをやっていきますと、どうしても団体が競技型になっていき
まして、技術がうまい人が残っていき、やっぱり下手とか、そういう方が抜けていくという形
になって、非常に硬直化したまま、組織が動いていくという傾向が、全国の傾向で見られて
おります。
私たちはそうではなくて、これはあくまで楽しむスポーツ、楽しむ文化、だから、下手で結構
なんですというところを押していくものになっていくと思います。
問題は、やっぱり指導者です。
指導者をどう確保するか。
指導者がよければ、皆、利用料は払うんです。
これはシーマックスでもう実証されておりますから、利用者の問題の部分を、この総合型の
部分ではどうとらえていくかということが重要だと、現在、田園都市推進課では考えており
ます。
ですから、今までおった体協の指導員の方とか、教育委員会のOBのいろんな文化に詳しい
皆さんとか、その部分の、いわゆる三豊市が持っておる人材ストックの中で、この指導者が
できれば非常に理想的でないかなということで、この仕組みづくりを今、進めておるところで
ございます。
まだ具体的にこれというようなスタートはできておりませんけれども、大分、具体的な進行が
水面下では進んできよんかなというふうに思っております。
ですから、原則やはり利用料金は利用者負担型、これが最も公平で長続きするシステムだ
と思っております。
以上です。
○議長(為広員史君) 理事者の答弁は終わりました。再々質問はありませんか。
12番 浜口恭行君。
○12番(浜口恭行君)
ありがとうございます。
最後に、再々質問ですか、政策アドバイザーについては、他の議員から質問もあると思い
ますが、今回の件では、福島大学人間発達文化学類教授の黒須充氏が、総合型クラブの
関係で選任されております。
この方、まだ講演をされておりませんので、私、この方の書いた本を買わせて、読ませて
いただきました。
『ジグソーパズルで考える総合型スポーツクラブ』と『ドイツに学ぶスポーツクラブの発展と
社会公益性』という本です。
この方は、福島大学で教鞭をとるかたわら、NPO法人クラブネッツの理事長として、全国
津々浦々に、ドイツのような地域を基盤としたスポーツクラブを育成することを目的とした
支援活動を行っているようです。
このクラブネッツとは、全国の総合型クラブの設立や運営に関心を持つ人々を対象に、
広く情報や交流の場を提供し、自立した総合型クラブの設立、運営を支援していくこと、
地域という共通のステージで活動を行っている学校、企業、スポーツ団体、そして行政
などに連携協力を呼びかけ、地域で支えるスポーツシステムへの構造転換を促すとい
う非営利組織だそうですが、最終的には、この政策アドバイザーの上に、この特定非営
利法人に、先ほど話に出ました、指導者の育成も含めて、どのようなことを御教授いた
だくつもりなのでしょうか。
方向性としては、ドイツ型を目指していくのでしょうか。
私は、市内にある施設、話にもありましたが、有効に活用し、県内のプロスポーツチーム
や、市内高校や中学校との連携、バドのジュニアに世界一や卓球世界チャンピオンもおり、
まちづくり推進隊や体協とも連携した、三豊市型の、先ほど言われた新しい総合型クラブ
ができるような気がしますが、黒須教授がどのようなかかわりを持つのかを、再々質問で
お聞きいたします。
○議長(為広員史君) ただいまの再々質問に対し、理事者の答弁を求めます。
市長 横山忠始君。
○市長(横山忠始君)
この福島大学の黒須教授は、今、全国ではナンバー1の見識を持つ方だと私は考えて
おります。
この方は、今、文部科学省の審議委員でもあって、文部科学省の、いわゆる文部科学省
そのものを指導しておる方だというふうに位置づけております。
考え方も非常に柔軟な方ですので、いろんな、それぞれの地域、つまり地域というのは
三豊市ですね。
三豊市やったら三豊市、高松やったら高松、それぞれに合わした考え方もできる方です。
ですから、そういう意味では柔軟で、かつ非常に幅広い世界の情報を持った方だと思って
おりますので、あくまでこの方に相談するのは、三豊の実情を話して、三豊に合った総合
型とは何かということを、やはりアドバイスを求めていきたいと考えております。
私どもは欲張っておりまして、ただいまお答えしたことは基本概念ですけれども、結果として、
今進んでおります超高齢化社会の一つの生きがい対策にならないかというのは夢で思って
います。
片一方で、非常に急速にニーズが出ております子育て支援、いわゆる子育て支援センター
等の利用に関して、これが利用できないのかというのも併せて考えておりまして、子育てと
高齢化が組み合って、新しいコミュニティができないのかというのは、現在模索をしておりま
して、私自身も子育て支援センター、また保育所へ行きまして、現場の所長とも現場で話を
しながら、対応を考えております。
しかし、この問題は、実態的に申し上げれば、孫は見れてもひ孫は見れんという、非常に
厳しい意見もいただいておりまして、この現実に合った生き生きとした縦軸が、この総合型
でできるならば、これ、夢のような新しい、少子高齢化社会の我々の出口ではないかなと
思っていますので、スポーツクラブに、総合型に関しては、もう幅広い夢を持って、現在挑戦
をしております。
このようなことをすべて黒須さんにぶつけて、忠告と指導を仰いでいきたいと思っています。
以上が、一問目でしたが、この後、「総合型地域スポーツクラブ」という言葉が、度々
他議員の「一般質問」の中で当局から出てくることとなりました・・・。
後日、市長さんに「いい質問でしたね~」と、褒められることとなる
・・・。
いろいろ思う事はありますが・・・皆さんのご意見・ご感想も是非お願いします。
(最近、コメントが少ないので
・・・。)
〔12番(浜口恭行君)登壇〕
○12番(浜口恭行君)
12番、浜口恭行です。通告によりまして、一般質問をさせていただきます。
きょう、ちょっとペースが速いようですので、ゆっくりやりたいと思います。
最初に、総合型地域スポーツクラブについて質問いたします。
三豊市型の総合型地域スポーツクラブにはどのように取り組むのか。
平成24年度第1回定例会では、込山議員の代表質問の際の市長から、平成20年
3月に策定をした三豊市健康増進計画のモットーであります、自らの健康は自らが
守るというのを計画的に進めていくため、総合型地域スポーツクラブの導入について
も検討してまいりたいと思っています。
これはもう長年の懸案なんですが、なかなか結論が出せないということがありますので、
これももう年限を区切って試みたいと思っておりますという答弁がありました。
平成24年度第3回の私の一般質問でも、市長の口から総合型地域スポーツクラブの
お話しがありましたし、今回、質問させていただきます。
総合型地域スポーツクラブ(以下、総合型クラブ)とは、日本における生涯スポーツ社会の
実現を掲げて、1995年より文部科学省が実施するスポーツ振興施策の一つで、幅広い
世代の人々が、各自の興味関心、競技レベルに合わせて、さまざまなスポーツに触れる
機会を提供する地域密着型のスポーツクラブを指します。
文科省のスポーツ振興基本計画では、全国各市町村に少なくとも一つの総合型クラブを
置くとしていますが、平成20年度に同省が行った調査によると、2008年7月現在で、全
国1,046の市区町村において、総合型クラブが既に創設ないし創設準備段階にあり、直近
では平成24年現在で3,000超のクラブ数が創設され、350余りが創設準備中だそうです。
また、文科省のホームページによれば、総合型とは、三つの多様性を包含していることを
指しています。
一つは種目の多様性、一つは世代や年齢の多様性、そして、もう一つは技術レベルの
多様性です。
総合型クラブは、こうした多様性を持ち、日常的に活動の拠点となる施設を中心に、会員
である地域住民個々人のニーズに応じた活動が、質の高い指導者のもとに行えるスポー
ツクラブですが、改めて、その特徴を挙げると、
1、単一のスポーツ種目だけでなく複数の種目が用意されている
2、障害者を含み、子どもからお年寄りまで、また、初心者からトップレベルの競技者まで、
そして、楽しみ志向の人から競技志向の人まで、地域住民の皆さんの誰もが集い、
それぞれが年齢、興味関心、体力、技術・技能レベルなどに応じて活動できる
3、活動拠点となるスポーツ施設を持ち、定期的、継続的なスポーツ活動を行うことができる
4、質の高い指導者がいて、個々のスポーツニーズに応じた指導が行われる
5、スポーツ活動だけでなく、できれば文化的活動も準備されているとあり、総合型クラブ
の主役は地域の住民であり、すなわち、地域の皆さんが各地域でそれぞれはぐくみ、
発展させていくのが総合型クラブということであります。
ここで指す地域とは、一般的に拠点となる施設を中心として、会員が自転車などで、無理
なく、日常的に集うことのできる範囲となっているようですが、中学校単位を推奨している
部分もあり、参考となっています。
総合型クラブとは、このような地域における総合型のスポーツクラブです。
誰もが行いたいスポーツを自由に選択できるとともに、各種のイベントなど、いろいろな形
で楽しむことのできる身近な場であり、言いかえれば、内輪で楽しむ私益ではなく、地域
住民に開かれた公益を目指した経営意識を有する非営利的な組織であります。
ここで、三豊市型の総合型クラブを考えるに、当局が指導で行うのか、当局がサポート
していくのかなど、どこまでの介入と計画、方向性があるのか知りたいところです。
事実、総合型クラブをつくりたい市民有志があるようですから、2年間で結果を出される
田園都市推進課では、現在までどのような検討がなされているのかをお聞きいたします
ので、よろしくお願いします。
○議長(為広員史君) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。
市長 横山忠始君。
〔市長(横山忠始君)登壇〕
○市長(横山忠始君)
浜口議員の御質問にお答えを申し上げます。
三豊市では、田園都市みとよの創造を旗印に掲げまして、その基本コンセプトを、豊かな
自然環境に恵まれ、自然と共生し、地域の持つ資源やエネルギーを有効に利用して、人
々が健康で明るく、助け合い、共存することとして、広域的で、開かれた、みずみずしい
地域主義を目指し、現在、各課において多様な業務に取り組んでおるところです。
その取り組んでおる重点施策の一つが、スポーツや文化の振興での健康づくりです。
その目指すところは、高齢化社会を楽しく生きる先手の福祉の強化であります。
先手の福祉の概念である、病気や介護の前に、まず病気にならない、寝たきりにならない
ことを重視して、誰もが幸せになるための、各種、楽しい予防活動を推進し、そのことが結
果として、小さな子どもから高齢者までが参加できる新しいコミュニティ形成にもつながる
ということです。
浜口議員御指摘のように、総合型地域スポーツクラブという名称は、文部科学省が提案
するネーミングですが、その名称には少し首をかしげています。
文部科学省自体も、このネーミングにはこだわっていないと聞いております。
まだ、三豊市としては名称は決めておりませんが、三豊市総合型文化スポーツクラブの
ような方向性で、地域にはこだわりませんので、地域という言葉は必要ないのでは?と
思っております。
現在、具体的に検討している計画の基本的な考え方は、先手の福祉の強化手段として、
子どもから高齢者まで、年齢や性別や上手下手を問わず、気軽に誰でもが参加でき、
市民の誰もが楽しく健康ののために、日常的に利用される姿です。
そして、それら市民皆の税金負担で行われるのではなく、実際に参加される利用者が
利用料を支払い、実施されるのが真に公平な観点からの運営スタイルであると考えて
おります。
自らの健康は自らの活動により楽しくはぐくむといった、先手の福祉実践への転換を推進し、
利用者を限定型から開放型へ転換するという観点で取り組む、人、知恵、仕組みなどを生
かした、超少子高齢化時代のまちづくりでもあります。
言いかえれば、三豊市が新たに施設を建設し、仮称でありますが、総合型文化スポーツク
ラブを構築するのではなく、この基本的な考え方を実践できる団体の募集や育成を行い、
この理念を広く市民が認識していただけるような仕組みづくりに取り組んでまいりたいと
考えております。
今後の具体的な取り組みとしては、公共施設の有効的な利用方法を検討する場合に
おいて、指定管理者制度などを利用した、実践可能な団体が、その運営を担い、人々が
楽しく健康で、生き生きと生活する場づくりを目指していきます。
そのことが、市民皆健康で幸せになることであり、さらに結果として、子どもから高齢者
までが同じ空間で集う新しいコミュニティができることが、この方向性の願いでもあります。
よって、このコミュニティは、血縁でもなく、地縁でもなく、職業縁でもない。
文化であれ、スポーツであれ、自分の好きなことを、上手下手関係なく、一緒に楽しく
やれる「好縁」のコミュニティだと思います。好む縁ですね。
ですから、まちづくり推進隊とは違って、地域ということにはとらわれない発想にあります。
市外の方も大歓迎の開かれた、そして、好縁で結ばれるコミュニティということになります。
このコミュニティは、年齢は子どもから高齢者まで、縦軸につながりますが、地域の限定は
なく、むしろ開放型です。
いろんなところから参加できますので、かつて浜口議員の御質問に対して斜め軸という表現
を使わせていただいたことがあります。
まずはできるところから、できることから取り組むスタンスで進めてまいります。
開放的で、利用者負担型で、自分が楽しみたいことを自由に選択して楽しむ場と考えて
おります。
以上、お答えを申し上げます
。
○議長(為広員史君) 理事者の答弁は終わりました。再質問はありませんか。
12番 浜口恭行君。
○12番(浜口恭行君)
ありがとうございました。
総合型文化スポーツクラブというのは、非常にいい言葉だと思いますが、総合型クラブの
育成には、次のような基本認識のもとに取り組むことが必要になると考えられています。
自主的な運営、自主財源を主とする運営、クラブとしての理念の共有が考えられるそう
ですが、全国にある総合型クラブを調査すれば、大きな組織規模と小さな組織規模に
大別されて、格差が広がっているということでした。
三豊市内にも、小規模な総合型クラブが2カ所存在するようですが、目立った活動となって
いるのかは疑問であります。
私自身、市内に総合型クラブが存在していること自体知りませんでした。
高知女子大教授の清原先生による、高知県内の総合型クラブの現状レポートというのを見る
ことがあったんですが、この規模の格差についての記述があって、行政指導で設立された総
合型クラブは、設立後も行政に依存する傾向が強く、総合型クラブの理念である住民主体の
クラブ運営に移行できていないという例があるということです。
また、生涯スポーツの普及とまちづくりを目的に掲げる総合型クラブの多くが、事業がスポーツ
教室やサークル活動が中心であり、まちづくりの事業に力を入れて活動し、今、市長さんが
言われたような、成果を挙げている総合型クラブは、今からまだまだ少ないとは思いますが、
御答弁にもありましたように、開放型といいますか、今後は、このまちづくりとか文化等の活
性化が鍵を握るということでした。
また、NPO法人になっている総合型クラブは経営が安定しており、運営体制が構築されて、
財政的にも安定したクラブ運営ができているということです。
結局は、受益者負担といいますか、最後は自主財源ともいうべき資金面が問題になるんで
ないかと私は思っています。
公平な観点からという話がありましたが、会費と事業収入、補助金で運営している総合型
クラブが多く、行政方の事業委託費や協賛金を得ている総合型クラブは安定していますが、
会費と事業収入のみで運営している総合型クラブは経営が安定していないという側面も
あって、どこまで当局が介入していくのか、難しいところだと思います。
しかし、最新型の総合クラブを調査するに、結局は税負担での行政の介入も必要で、広く
PR活動の充実や、クラブ間のネットワークの構築を実現していく必要があるということです。
このあたり、最後は自主的な運営を目指してはいるが、資金面やPR活動等、特に受益者
負担では、なかなか成功事例のないクラブが自主自立的な運営ができるまでの間は、
率先して当局であります市がサポートするべきであると思いますが、どうでしょうか。
再質問をいたします。
○議長(為広員史君) ただいまの再質問に対し、理事者の答弁を求めます。
市長 横山忠始君。
○市長(横山忠始君)
これも核心を突かれているポイントだと思います。
私どもの田園都市推進課が調査した上においては、全国で成功例は一つではないかと。
あるいは、多くて二つ、三つではないかというふうに考えております。
これは、やはり浜口議員が御指摘になりましたように、財源を、いわゆる税金に依存すると
いう形のために、なかなか立ち上がれないというところであろうかと思います。
ですから、我々としては、あくまで、今、持っておる遊休施設、また今後、学校統合とか幼保
の問題とかで空いていく遊休施設で、有効できるものをそのままお貸しする。
つまり、建物は丸貸ししますと。
だから、利用者は建設する必要はないわけですね。
その施設は丸々使えると。
しかしながら、ランニングコストに関しては、やはりその利用者負担でやっていくという、この
スタンスは、この総合型スポーツクラブの原点としては必要だと思います。
よって、税負担とか、そういうのをやっていきますと、どうしても団体が競技型になっていき
まして、技術がうまい人が残っていき、やっぱり下手とか、そういう方が抜けていくという形
になって、非常に硬直化したまま、組織が動いていくという傾向が、全国の傾向で見られて
おります。
私たちはそうではなくて、これはあくまで楽しむスポーツ、楽しむ文化、だから、下手で結構
なんですというところを押していくものになっていくと思います。
問題は、やっぱり指導者です。
指導者をどう確保するか。
指導者がよければ、皆、利用料は払うんです。
これはシーマックスでもう実証されておりますから、利用者の問題の部分を、この総合型の
部分ではどうとらえていくかということが重要だと、現在、田園都市推進課では考えており
ます。
ですから、今までおった体協の指導員の方とか、教育委員会のOBのいろんな文化に詳しい
皆さんとか、その部分の、いわゆる三豊市が持っておる人材ストックの中で、この指導者が
できれば非常に理想的でないかなということで、この仕組みづくりを今、進めておるところで
ございます。
まだ具体的にこれというようなスタートはできておりませんけれども、大分、具体的な進行が
水面下では進んできよんかなというふうに思っております。
ですから、原則やはり利用料金は利用者負担型、これが最も公平で長続きするシステムだ
と思っております。
以上です。
○議長(為広員史君) 理事者の答弁は終わりました。再々質問はありませんか。
12番 浜口恭行君。
○12番(浜口恭行君)
ありがとうございます。
最後に、再々質問ですか、政策アドバイザーについては、他の議員から質問もあると思い
ますが、今回の件では、福島大学人間発達文化学類教授の黒須充氏が、総合型クラブの
関係で選任されております。
この方、まだ講演をされておりませんので、私、この方の書いた本を買わせて、読ませて
いただきました。
『ジグソーパズルで考える総合型スポーツクラブ』と『ドイツに学ぶスポーツクラブの発展と
社会公益性』という本です。
この方は、福島大学で教鞭をとるかたわら、NPO法人クラブネッツの理事長として、全国
津々浦々に、ドイツのような地域を基盤としたスポーツクラブを育成することを目的とした
支援活動を行っているようです。
このクラブネッツとは、全国の総合型クラブの設立や運営に関心を持つ人々を対象に、
広く情報や交流の場を提供し、自立した総合型クラブの設立、運営を支援していくこと、
地域という共通のステージで活動を行っている学校、企業、スポーツ団体、そして行政
などに連携協力を呼びかけ、地域で支えるスポーツシステムへの構造転換を促すとい
う非営利組織だそうですが、最終的には、この政策アドバイザーの上に、この特定非営
利法人に、先ほど話に出ました、指導者の育成も含めて、どのようなことを御教授いた
だくつもりなのでしょうか。
方向性としては、ドイツ型を目指していくのでしょうか。
私は、市内にある施設、話にもありましたが、有効に活用し、県内のプロスポーツチーム
や、市内高校や中学校との連携、バドのジュニアに世界一や卓球世界チャンピオンもおり、
まちづくり推進隊や体協とも連携した、三豊市型の、先ほど言われた新しい総合型クラブ
ができるような気がしますが、黒須教授がどのようなかかわりを持つのかを、再々質問で
お聞きいたします。
○議長(為広員史君) ただいまの再々質問に対し、理事者の答弁を求めます。
市長 横山忠始君。
○市長(横山忠始君)
この福島大学の黒須教授は、今、全国ではナンバー1の見識を持つ方だと私は考えて
おります。
この方は、今、文部科学省の審議委員でもあって、文部科学省の、いわゆる文部科学省
そのものを指導しておる方だというふうに位置づけております。
考え方も非常に柔軟な方ですので、いろんな、それぞれの地域、つまり地域というのは
三豊市ですね。
三豊市やったら三豊市、高松やったら高松、それぞれに合わした考え方もできる方です。
ですから、そういう意味では柔軟で、かつ非常に幅広い世界の情報を持った方だと思って
おりますので、あくまでこの方に相談するのは、三豊の実情を話して、三豊に合った総合
型とは何かということを、やはりアドバイスを求めていきたいと考えております。
私どもは欲張っておりまして、ただいまお答えしたことは基本概念ですけれども、結果として、
今進んでおります超高齢化社会の一つの生きがい対策にならないかというのは夢で思って
います。
片一方で、非常に急速にニーズが出ております子育て支援、いわゆる子育て支援センター
等の利用に関して、これが利用できないのかというのも併せて考えておりまして、子育てと
高齢化が組み合って、新しいコミュニティができないのかというのは、現在模索をしておりま
して、私自身も子育て支援センター、また保育所へ行きまして、現場の所長とも現場で話を
しながら、対応を考えております。
しかし、この問題は、実態的に申し上げれば、孫は見れてもひ孫は見れんという、非常に
厳しい意見もいただいておりまして、この現実に合った生き生きとした縦軸が、この総合型
でできるならば、これ、夢のような新しい、少子高齢化社会の我々の出口ではないかなと
思っていますので、スポーツクラブに、総合型に関しては、もう幅広い夢を持って、現在挑戦
をしております。
このようなことをすべて黒須さんにぶつけて、忠告と指導を仰いでいきたいと思っています。
以上が、一問目でしたが、この後、「総合型地域スポーツクラブ」という言葉が、度々
他議員の「一般質問」の中で当局から出てくることとなりました・・・。
後日、市長さんに「いい質問でしたね~」と、褒められることとなる

いろいろ思う事はありますが・・・皆さんのご意見・ご感想も是非お願いします。
(最近、コメントが少ないので

Posted by はまぐちふどうさん at 08:39│Comments(2)
│一般質問
この記事へのコメント
ご無沙汰しております。藤原です。
浜口さんの総合型SC一般質問、市長の答弁拝見させていただきました。
市長の総合型SCの考え方、方向性がある程度理解できました。ありがとうございます。
私としては市のスタンスを理解しつつ地域にてまず意見を聞き先行して立ち上げていこうと思っております。先日、水出のテニスコート、クラブハウスが全く利用されていないので市と話し合いクラブハウスをクラブの拠点として借り受けました(契約の詳細は詰めてませんが)。隣にはゲートボール場もあり高齢者とのコミュニケーションが取れればと思っております。
近いうちにお会いできればと思います。よろしくお願いします。
浜口さんの総合型SC一般質問、市長の答弁拝見させていただきました。
市長の総合型SCの考え方、方向性がある程度理解できました。ありがとうございます。
私としては市のスタンスを理解しつつ地域にてまず意見を聞き先行して立ち上げていこうと思っております。先日、水出のテニスコート、クラブハウスが全く利用されていないので市と話し合いクラブハウスをクラブの拠点として借り受けました(契約の詳細は詰めてませんが)。隣にはゲートボール場もあり高齢者とのコミュニケーションが取れればと思っております。
近いうちにお会いできればと思います。よろしくお願いします。
Posted by 藤原 at 2012年12月28日 00:52
藤原 様
昨日お電話いただき、ありがとうございます。
今回の「一般質問」のきっかけをいただきましたが、私自身、まだまだ
勉強不足を痛感しております。
年明けにもお会いし、いろいろご指導いただければと思います。
よろしくお願い申し上げます。コメントにも感謝です!
昨日お電話いただき、ありがとうございます。
今回の「一般質問」のきっかけをいただきましたが、私自身、まだまだ
勉強不足を痛感しております。
年明けにもお会いし、いろいろご指導いただければと思います。
よろしくお願い申し上げます。コメントにも感謝です!
Posted by てっこう at 2012年12月29日 09:16